埼玉新聞

 

<新型コロナ>マスク発売、蕨の特産「双子織」使用 洗濯が可 内側ポケットにガーゼなど入れて補強も

  • 紺色の無地の木綿の両脇に双子織をあしらったマスクを着けた工藤由貴子さん=蕨市の蕨セレクトショップ

 蕨市特産の縞木綿「双子織」をアクセントに使ったマスクが同市中央3丁目の「WARABISELECTSHOP」(蕨セレクトショップ)で先月28日から発売された。メーカーは、蕨商工会議所関連の一般社団法人で、同ショップを運営する「蕨ブランド協会」。

 「新型コロナウイルスの感染防止のため、ファッショングッズとしてもマスクを着よう」が開発のコンセプトだという。税別で一つ1500円。

 同ショップは蕨の特産品をPRするために2019年10月に開店。バッグや生地など双子織製品を販売している。同協会の代表理事は同商議所事務局長の長谷川浩司さんが務める。

 双子織は幕末から明治にかけて蕨市や川口市芝地区を中心に盛んだった綿織物の主力製品。当時は日本になかったイギリス製の細くて丈夫な綿糸を使った。考案者は蕨市塚越の高橋新五郎で同所の機神社に祭られている。当時は手織り織機だったが、同商議所が主導して現代の最新技術で復活させた。

 「今年3月初めごろに、お客さまから、マスクはないの」という声を頂いたのがきっかけで開発に着手しました」と、商工会議所経営指導員の工藤由貴子さん。「コロナ禍の今は外出時にマスクは必需品。若い人にも着けてもらえること、ファッション性の高いものを」というのが開発のコンセプトだったと言う。

 「女性には小顔に見える効果、渋い柄にすれば男性のビジネス用にも使えるように考えた」と工藤さん。

 正面表の息が当たる部分は白や紺の無地の木綿生地で、耳に近い部分に双子織をあしらった。洗濯ができることが最大の特徴。内側にポケットがあり、ガーゼや不織布のマスクやキッチンペーパーを入れて補強できる。

 全面が双子織のマスクは同市塚越のファッションメーカー「ニイニ」でもオリジナル製品(税抜き1個3600円)を製造販売している。

 問い合わせは、蕨セレクトショップ(電話048・234・3040)へ。

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