埼玉新聞

 

結成35年、これからも…埼玉骨髄バンク推進連絡会がつどい 埼玉県が先駆けのドナー助成、国が来年制度化へ

  • 事業報告を行う笠原慶一会長=17日、埼玉県さいたま市浦和区高砂の埼玉会館

    事業報告を行う笠原慶一会長=17日、埼玉県さいたま市浦和区高砂の埼玉会館

  • 事業報告を行う笠原慶一会長=17日、埼玉県さいたま市浦和区高砂の埼玉会館

 血液疾患で「骨髄移植」などが必要な患者とドナーの支援活動を行う「埼玉骨髄バンク推進連絡会」は17日、さいたま市浦和区の埼玉会館で、「結成35周年のつどい」を開催した。会員や来賓など総勢約40人が出席した。

 同会は1989年に発足し、県内各地に出向き、骨髄バンクの普及啓発や献血会場などでドナー登録説明活動などに取り組んでいる。昨年度からは他県の会と協力し、髪の毛の抜けた患者向けに帽子を病院に提供する活動も始めた。

 事業報告を行った笠原慶一会長(74)は、開会に先立ち、会員から寄せられた手紙を紹介。「元気になって笑顔が取り戻せたことが、活動する上で大変うれしく、大きな励みになる」と話した。県は全国に先駆け、骨髄ドナー提供者へのドナー助成制度を始めたが来年からは国も制度化に踏み出すことになった。

 2年前、埼玉新聞の「月曜放談」で執筆した同会会員の大谷貴子さん(62)も「全国各地の市町村で動き始め、国の事業になるのでほっとしている。これまで骨髄を提供し、たくさんの子どもたちが成人して社会を支えている。そのお手伝いができてうれしく思う」などとあいさつした。

 日本骨髄バンクによると、今年7月末で日本骨髄バンクのドナー登録者数は54万7318人、累計採取件数は2万7784例。

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