生まれ変わり図る埼玉ブロンコス 新スタートを象徴…地域との接点、さいたま近郊で練習場所探し
バスケットボール男子Bリーグ3部(B3)の埼玉ブロンコスは、さいたま市近郊で練習ができる場所を探している。成績不振と経営悪化から懸命に生まれ変わりに取り組むチームが、地域と結び付く拠点にもしたい考えだ。オーナー兼取締役の池田純氏(さいたまスポーツコミッション会長)は「倉庫の跡地などで構わない。身の丈に合った場所から新たなスタートを切りたい」と話している。
ブロンコスは所沢市をホームタウンとし、普段は市内のインターナショナルスクールの体育館で練習している。3月からチーム運営を引き継いだ池田氏は、さいたま市とのダブルホームタウンを構想。新たなさいたま市の拠点は、さいたま市で活動する足掛かりの場となる。
「整った設備や施設でなくていいし、今のブロンコスにはそぐわない。使わなくなった倉庫やガソリンスタンドの跡地でコートが作れるような基地が欲しい」と池田氏。地域の子どもたちを集め、選手たちがバスケットボールを教えるイベントも考えている。「地域との接点をつくるところから始め、少しずつ支えてもらえるようになれれば」
新型コロナウイルスの感染拡大で、重苦しい空気が社会を覆っている。ブロンコスが所属するBリーグも今季の残り試合が中止になった。池田氏は「社会を元気にするのがスポーツの役割。どん底から再生していく姿を見て、地域の人たちが『自分たちも元気になるぞ』と期待を託すような存在になりたい」と話す。
来年開催の東京五輪で、さいたま市はバスケットボール競技の試合会場になる。これを踏まえ、運営会社は「ブロンコス20」に、チームは「さいたまブロンコス」に名称変更する考え。ブロンコスの拠点で初めてバスケットボールに触れる子どもたちが大人になった時、五輪の記憶に重ね合わせて思い出を振り返る時が来るかもしれない。
池田氏は「ブロンコスにとって(さいたま市の拠点は)新スタートを象徴する場所にしたい。チームの新生をもり立ててくれる粋なパートナーを求めたい」と期待する。
問い合わせは、official@broncos20.jpへ。