埼玉新聞

 

<新型コロナ>1分で検体採取、加須の救急クリニックがドライブスルーPCR検査 翌日に結果出る場合も

  • 車の窓越しにPCR検査をする医師。1分ほどで検査は終わった=16日午後、加須市北小浜の「西山救急クリニック」

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、PCR検査の拡充が求められている中、加須市北小浜の広域医療法人EMS「西山救急クリニック」は14日から、ドライブスルー方式によるPCR検査を始めた。

 クリニックの救急処置室の外側に、ビニールシートを張ったドア1枚分の大きさのシールドフェンスを設置。車で乗り付けた患者は窓を開け、車に乗ったまま検査を受ける。

 患者が来ると、防護服にマスク、フェースシールド、手袋などで身を包んだ医師が、シールドフェンス越しに対応。患者の鼻の穴に検査棒を入れて鼻水を採取した。この間、わずか1分ほど。患者はそのまま自宅へ帰っていった。

 検体は検査容器に入れ、加須保健所か民間の検査会社に分析を依頼する。「保健所なら翌日に結果が分かる。民間は2日ほどかかる」(同院)という。患者には後日、電話で検査結果を通知するという。

 14~16日の3日間で検査を10件ほど行ったが、現時点で陽性患者は出ていない。

 同院は、24時間365日の救急対応をうたい、年間延べ約5万人を受け入れているという。コロナ対策にも柔軟に対応。発熱外来の患者と、一般外来患者、急病患者の入り口をそれぞれ分けて診察に当たっている。

 西山佳孝院長(40)は「24時間あらゆる救急患者を診察し、地域医療を守っている。県からの依頼もあって、当クリニックでもコロナ感染症に対応したPCR検査を行うことにした」といきさつを話す。

 「国の方針で、これからはどんどんPCR検査を増やすことになる。当クリニックも、加須市や加須市医師会、加須保健所などと一体になって、しっかりと対応していきたい」と、西山院長は話した。

 ドライブスルーのPCR検査は予約制となっている。

 問い合わせは、同クリニック(電話0480・63・3111)へ。

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