埼玉新聞

 

吉野家、牛丼130食を無料で提供 子ども食堂であふれる感謝の言葉「本当に助かる」 30世帯に日用品も配布

  • 子ども食堂で提供する食品などを準備するボランティアたち(まちのごはんやさん提供)

    子ども食堂で提供する食品などを準備するボランティアたち(まちのごはんやさん提供)

  • 子ども食堂で提供する食品などを準備するボランティアたち(まちのごはんやさん提供)

 鴻巣市の子ども食堂「まちのごはんやさん」は、同市蓑田の社会福祉協議会で、牛丼チェーン店の吉野家(東京都中央区)から無償提供を受けた牛丼130食を配布した。ほかに、約30世帯分の食品や日用品などの提供も行った。

 同食堂は2019年から、毎月1回実施。仲野歩代表(43)が「食を通じて子どもたちの成長と笑顔を育み、地域のコミュニケーションの場になれば」と始めた。コロナ禍で20年から弁当を配布する形式に変更。最近は物価高が生活を直撃し、食費を切り詰める世帯も多くいる。「本当に助かる。どうもありがとう」という感謝の言葉が仲野代表の背中を押す。

 吉野家のように、子どもへの食事支援を全国で進める企業や行政、支援団体などと関係を密にし、地域に住む元気な高齢者もボランティアとして巻き込んで、対面から配布形式に変わった今も活気あふれる子ども食堂を継続している。仲野代表は「貧困の連鎖を断ち切るのは難しい。私たちの力は微々たるものかもしれないが、サポートしてくれる企業や団体、ボランティアの助けを得て、将来を担う子どもたちの役に立ちたい」と力を込めた。
 

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