<新型コロナ>児童生徒の健康確認も 越谷や三郷の小中学校、児童生徒とオンラインツールで「再会」
新型コロナウイルス感染拡大に伴う小中学校の休校が続き、児童生徒の生活リズムや学習状況が心配されている。こうした状況の中、越谷市や三郷市の各学校では、オンラインツールを活用することで学習支援などにつなげている。
越谷市は、双方向でやりとりが可能なテレビ会議システムを導入し、児童生徒の生活状況の把握などに活用を始めた。また動画投稿サイト「ユーチューブ」での授業動画配信や、以前から導入している学習支援サイト「イーボード」を活用していく。
同市立大袋小学校(関口利夫校長)で12日午前、テレビ会議システムによる「朝の会」が初めて行われた。クラスごとに担任と各家庭をつなぎ、約15分間オンライン上でコミュニケーションを図った。担任の呼び掛けに児童たちがジェスチャーで気分を表して健康観察を行ったり、一緒に校歌を歌ったりしながら久しぶりの「再会」を果たした。
5年生のクラスを受け持つ高橋拓也教諭は「初めてで思い通りにいかなかった部分もあったが、子どもたちの元気そうな顔を見ることができて良かった。子どもたちの生活リズムのためにも、決まった時間にこうして集まるというのは良いことだと思う」と話していた。
三郷市は、クラスごとの専用ページにログインして動画などを共有できる学習管理用アプリの活用を始めた。市立八木郷小学校では、児童にプリント課題を配布するほか、各教科の学習に役立ててもらおうと教員が授業動画を作成。子どもたちの集中力が続くよう、内容に工夫を凝らした10分程度の動画を教科ごとに撮影し、アプリを通じて公開している。
同校の杉原賢一校長は「動画配信では子どもたちの反応を確認できないため、完全な授業として成立させるのは難しいが、今できることに取り組んでいきたい。先生たちが作った授業動画を一人でも多くの児童に見てもらい、勉強って楽しい、早く学校に行きたいと前向きな気持ちになってもらえれば」と話していた。