埼玉新聞

 

もらい事故、いくら気を付けても…巻き込まれたプロ選手、手足が動かず 運転手は去る 今は動く手足、演技披露し人々感動 これ以上悲しい思いしないよう、選手が呼びかけたこと

  • トランポリンの演技を披露する中田選手=21日、さいたま市中央区の「イオンモール与野」

    トランポリンの演技を披露する中田選手=21日、さいたま市中央区の「イオンモール与野」

  • 体験を語る中田選手=21日、さいたま市中央区の「イオンモール与野」

    体験を語る中田選手=21日、さいたま市中央区の「イオンモール与野」

  • トランポリンの演技を披露する中田選手=21日、さいたま市中央区の「イオンモール与野」
  • 体験を語る中田選手=21日、さいたま市中央区の「イオンモール与野」

 埼玉県警浦和西署は、秋の全国交通安全運動初日の21日、さいたま市中央区の「イオンモール与野」で出発式を実施した。2000年のシドニー五輪日本代表でプロトランポリン選手の中田大輔さん(49)を一日警察署長に迎えた。

 草野恵正署長から委嘱状を受け取った中田選手。鮮やかなトランポリンの演技を披露し、詰めかけた観客から大きな拍手が湧き起こった。中田選手は04年にひき逃げ事故に遭い、一時期は手足を動かせなくなった自らの体験を基に「いくら気を付けていても、もらい事故はある。事故をしない、させないという警戒態勢と反射材を付けるなど交通安全に対する意識を強く持ってほしい」と呼びかけた。

 同署管内の交通事故死者は昨年1~8月は0人だったものの、今年の同時期は3人。草野署長は「これ以上、悲しい思いをしないように事故防止に全力で取り組んでいきたい。その一つに自転車ヘルメット着用の向上やマナーアップに力を入れ、死亡事故ゼロを目指す」と力を込めた。
 

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