埼玉新聞

 

<新型コロナ>子どもたちの笑顔を応援 子ども食堂に食材20トン、県内の複数企業が提供

  • 県内の複数の業者から提供された食材を運び出すスタッフ=29日午前、さいたま市緑区

  • 県子ども食堂ネットワークの本間香代表(中央)と関東食糧の臼田真一朗社長(左から2人目)ら=29日午前、さいたま市緑区

 県内の子ども食堂でつくる「県子ども食堂ネットワーク」(本間香代表)に県内の企業から20トン以上の食材が29日、提供された。同ネットワークの事務局が置かれている「古民家カフェ藍」(さいたま市緑区)を拠点に、県内85の子ども食堂などに配送される。

 同ネットワークは、新型コロナウイルスの影響で家計が厳しい家庭などに食材を提供する予定。県内12の拠点から85の子ども食堂などに行きわたらせ、それぞれがフードパントリーを開き、3千を超える家庭が提供を受けるという。この日は複数の企業が搬送してきた食材20トン以上を運び出し、各拠点に向かう車に積載する作業が続いた。本間代表は「多くの皆さんの多大な真心を頂いた。子どもたちの笑顔を応援したい」と話し、搬出作業に汗を流していた。

 業務用食材卸業の「関東食糧」(桶川市)は、ミートボールやコロッケ、ロールケーキ、ゼリーなど子ども向けの食材を提供した。臼田真一朗社長は「食を通しての社会貢献と食品ロスの観点から協力させていただいた。今後も定期的に提供していく」。同社は自粛要請に伴う飲食店の休業で業績が下がっているという。臼田社長は「取引先や地域と一緒に、新型コロナを乗り越えていきたい」と話した。

 自治体に納入する予定だった給食の食材を提供した「丸宮食品」(さいたま市見沼区)の野口和海企画室長は「不安を抱えている家庭があると思う。食事の提供などいろいろなサポートがあるので、子どもたちが希望を持ってくれれば」と取り組みに期待していた。

ツイート シェア シェア