埼玉新聞

 

<新型コロナ>マスク少なくなり製作 志木の障害者施設で布マスク作り、地域住民へプレゼントも予定

  • 自ら手掛けた布マスクを手にする施設利用者ら=22日午後、志木市中宗岡

 志木市中宗岡の障害者就労支援コミュニティーレストラン「ソラシドキッチン」で22日、施設利用者による布マスク作りが行われた。愛情込めて手掛けた布マスクは、日頃お世話になっている地域住民へプレゼントも予定している。

 同レストランでは約15人の障害者がお弁当の調理や配達などに取り組む。新型コロナウイルス感染拡大のため、施設で使うマスクも少なくなり、自分たちで作れないかと3月中旬から製作を始めた。

 材料となる布やゴムは施設で用意したほか、地域住民から寄せられた。利用者は布を縦10センチ横20センチに裁断。数枚合わせ手縫いし、最後にゴムを付けて仕上げた。

 「全ての作業にみんな真剣。完成を目指し一生懸命作っています」と講師役の菅野久子さん(55)は話す。

 現在完成したマスクは約20枚。布を提供してくれた地域住民にプレゼントするほか、利用者がレストランで働く時に自ら使用するという。余った布は髪飾りなどの小物にして活用している。

 作業に集中して取り組んだ堀川梨沙さん(20)は「飾りなどアレンジして、自分だけのオリジナルマスクを作れるのが楽しい。自宅でも母親と一緒に作っている」と笑顔を見せる。同施設の荒井和子さん(48)は「苦労して作った分、完成した時の喜びも大きい。利用者も大きな自信と喜びにつながっている。布マスクを通じた地域交流が広がるとうれしい」と話している。

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