大宮の街、歩いて引っ越すカルガモ一家 東光寺で子ガモ7羽誕生、カラスが3羽襲う…1キロ先の氷川神社へ
2020/06/05/00:00
さいたま市大宮区の武蔵一宮氷川神社の神池に、先月下旬からカルガモ一家が訪れている。同神社から約1キロ離れた東光寺(同区宮町3丁目)で親ガモが卵を産み、大宮の街の中を歩いて引っ越して来たと思われる。
東光寺の住職によると、境内の池に親ガモが飛来してきたのは4月上旬。巣を作り、5月21日にひな7羽を産んだ。しかしすぐに、ひな3羽がカラスに襲われたという。「さすがにこの場所は危険だと、親ガモも思ったのでは」と住職は話す。
翌22日の夕方に、カルガモ一家は引っ越しを決行。親ガモ1羽と子ガモ4羽が並んで歩き、大宮の街を通って約1キロ離れた氷川神社を目指した。
同神社権禰宜(ねぎ)の遠藤胤也さんによると、同24日に境内の神池でカルガモ一家が泳いでいるのを目撃した。昨年の同時期にも、カルガモが神池へ訪れて来たことがあったという。神池は2018年に水を全て抜いて清掃する「かい掘り」が行われ、「水の性質も良くなり、動物たちが住みやすい環境になったのでは」と遠藤さんは推測する。
昨年カルガモが同神社を訪れた際には、参道で交通事故に遭わないようにと、近隣住民が総出で誘導して境内まで送り届けたという。
今年訪れたカルガモ一家は現在も優雅に神池を泳ぎ、多くの参拝者を癒やしている。遠藤さんは「成長するまで温かく見守りたい」と話している。