手渡し詐欺で現金2千万円をだまし取ったとして、埼玉県警熊谷署は5日、詐欺の疑いで、住所不定、無職の男（25）を逮捕した。

　逮捕容疑は、共謀して5日午後1時半ごろから数回にわたり、熊谷市の女性（90）方に孫を名乗り「大事な書類の送り先を間違えて、部長に怒られた」「お金ある。多い方がいいけど」などと電話し、同日午後2時40分ごろ、女性宅で孫の上司の息子を装い、現金2千万円をだまし取った疑い。

　同署によると、不審に思った女性から相談を受けた金融機関が「現金2千万円を渡してしまったという人が来店している」と110番。タクシーの履歴から、JR行田駅付近にいた機動捜査隊がタクシーを見つけ、確保した。

　男は「おばあちゃんから現金を受け取ったことは間違いないが、借金返済で相手から渡されるものと聞いていた」と容疑を一部否認している。