埼玉新聞

 

ブルーベリー狩り、美里でシーズン到来 美里の栽培面積は国内トップクラス「ここ数年で1番の出来」

  • ふっくらと実ったブルーベリー=10日、美里町中里の観光農園「ファームてんとうむし」

 国内でも指折りのブルーベリー産地、美里町で、シーズン到来を告げる早生(わせ)種が青紫色の果実をふっくらと実らせている。摘み取りは13日から始まる。

 同町中里の観光農園「ファームてんとうむし」は約3900平方メートルの農地の約3割でデューク、オニール、スパルタンなどの早生種を栽培。農園主の小川幸子さんは「今年は粒が大きく、はっきりとした甘酸っぱさが魅力。ここ数年で1番の出来」と笑顔を見せている。

 かつて養蚕が盛んだった本庄児玉地域。桑畑として使われていた耕作放棄地を活用し、同町は1999年、ブルーベリーの生産に着手。現在、町内全体のブルーベリー栽培面積約35万平方メートルは、国内トップクラスを誇っている。町内に約100軒ある生産農家のうち、観光農園は21軒で、美里観光農園の会(池田静香会長)を組織して毎年、摘み取りによる販売促進を展開している。

 約600本を栽培する「ファームてんとうむし」は今年、枝を切る剪定(せんてい)作業を大規模に実施し、木々の若返りを図った。小川さんは「消毒用アルコールやマスクはもちろん、今年は新型コロナ対策として宅配の準備も進めている」と話している。

 ブルーベリーは7月中旬までが早生種、以降8月下旬までは晩生種と品種が多様で、美里町の摘み取りも長期間楽しめる。早生種の摘み取り料金は、基本プランが入園料300円、摘み取り料1キログラム当たり1800円など。来園時間は事前連絡が必要。

 問い合わせは、観光農園専用ダイヤル(電話090・8890・8517)へ。

ツイート シェア シェア