バカラ賭博した疑い、従業員や客の組幹部ら男女18人逮捕 緊急事態中も3密の店内で24時間営業/県警
トランプを使用した「バカラ」と呼ばれる賭博を行い違法な収益を得るなどしていたとして、県警捜査4課と蕨署、川口署の合同捜査班は14日までに、川口市の違法カジノ賭博店「Circus(サーカス)」を摘発、賭博場開帳等図利と同ほう助、賭博の疑いで、蕨市南町3丁目、従業員の男A(50)、草加市西町、従業員男B(58)、東京都葛飾区立石6丁目、指定暴力団住吉会傘下組織幹部で無職の男C(65)ら従業員と客の男女計18人を逮捕した。
同店は新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が発令されている期間中も「3密」の店内で24時間営業を継続。捜査関係者によると、客の中には「コロナで仕事や収入が減り、一発もうけてやろうと思ってやった」と供述している者もいるという。県警は15日付で、蕨署に40人体制の特別捜査班を設置。同店の売り上げが暴力団組織の資金源になっている可能性があるとみて、全容解明を進める。
逮捕されたのは、同店責任者とみられる男A、男Bら従業員の男女13人と、男Cら客の男5人の計18人。逮捕容疑は、今月12~13日、川口市西川口1丁目の同店でバカラ賭博を行い、違法な収益を得るなどした疑い。県警は共犯事件として認否を明らかにしていない。
同課によると、同店は2017年8月、社交飲食店やゲームセンターとして営業許可を受けていたが、遅くとも昨年6月ごろから違法賭博を実施。1日10人程度の客を集めていた。ビル5階の一室に設けられた窓のない213平方メートルの密閉された店内で、複数の従業員と客が密接していたという。
昨年6月上旬、匿名の男性から「西川口駅界隈でバカラ賭博を開いている」と県警に情報提供があり、従業員や客の出入りを確認するなどして捜査していた。
県警は13日午後、同店を家宅捜索し、現金約1225万円とバカラ台4台、トランプ、チップなど数十点を押収。営業実態や売上金の流れについて調べる。