埼玉新聞

 

暴力団組員を逮捕、コンビニで女性の現金を引き出す 前日も女性だまされる 「知らない」と話す無職36歳

  • 組事務所の捜索に入る県警の捜査員=11日午後3時8分ごろ、川口市内

    組事務所の捜索に入る県警の捜査員=11日午後3時8分ごろ、川口市内

  • 組事務所の捜索に入る県警の捜査員=11日午後3時8分ごろ、川口市内

 コンビニエンスストアのATMから現金を引き出し、窃取したとして、埼玉県警捜査4課、捜査2課と川口署は11日、電子計算機使用詐欺と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)、窃盗の疑いで、川口市栄町1丁目、指定暴力団住吉会傘下組織組員で無職の男(36)を逮捕した。

 逮捕容疑は氏名不詳者と共謀し、金沢市の無職女性(60)に8月15日午前9時21分ごろから数回、金融機関職員を名乗り「今日も昨日と同じコンビニで手続きをしてもらいます」などと電話。同9時52分ごろ、同市内のコンビニのATMから指定口座に現金99万8852円を振り込ませ、同9時55分ごろから5回、川口市内のコンビニのATMで他人名義のキャッシュカードから計99万8千円を引き出して窃取した疑い。調べに対し、「知らない」と容疑を否認しているという。

 捜査2課によると、川口市内のコンビニの防犯カメラ映像の精査などから男の犯行を特定した。前日の14日にも同じ女性に年金の過払い金名目で現金99万8852円を振り込ませ、都内のコンビニのATMから計99万8千円が引き出されていて、県警はコンビニの防犯カメラに男と似た人物が現金を引き出す姿が写っていたことから、男が関与しているとみて追及していく方針。

 県警は11日、男が所属する傘下組織の事務所を家宅捜索した。県警は組ぐるみの犯行の可能性も視野に、暴力団の関与状況や共犯者についても調べている。
 

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