<新型コロナ>さいたまクリテリウム開催見送り 仏ツール主催企業に最大3600万円を支払う可能性も
2020/06/18/00:00
さいたま市と一般社団法人「さいたまスポーツコミッション」(SSC)は17日、今秋に開催を予定していた自転車ロードの国際大会「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」の開催を今年は見送ると発表した。新型コロナウイルスの影響で、選手や市民の安全を最優先にしたと見送りの理由を説明した。両者は来秋の開催を検討している。
市スポーツイベント課とSSCによると、市は補助金2億円を計上して1億8千万円を既にSSCに支出していた。大会が実施されないため、SSC側は「全額を返還するのが望ましく、努力している」と全額返還の意向を示した。
SSC側は、仏のツール・ド・フランスの主催企業と118万ユーロ(日本円で約1億4400万円)で契約。天変地異や伝染病などの不可抗力による中止事項で、契約金の支払いが25%などと規定されており、最大で約3600万円を支払う可能性があるため、両者で協議を続けている。
大会は2013年に始まり、第1回から第6回大会まで、市の主催で実施。市が民間への移行を検討して、19年の第7回大会からSSCの主催、市の共催となっていた。さいたま新都心を中心に開催され、海外の著名な選手らが出場することから、毎年の来場者は10万人前後に上っていた。
同大会が中止されるのは初めて。関連イベントの「さいたまるしぇ」「サイクルフェスタ」の中止も発表された。
清水勇人市長は「市民の安全・安心の確保を最優先に、20年大会を見送ることとなった。今後も市民の皆さまが喜んでもらえる大会となるよう、SSCと力を合わせる」とコメントを出した。