埼玉新聞

 

川口市、水道料金値上げを4カ月延期へ 8億円減収か 値上げ強行は不適切と判断【#コロナとどう暮らす】

  • 川口市役所=川口市青木

 川口市は18日、今年9月1日から実施を決めていた水道料金の平均25%値上げを、来年1月1日まで4カ月延期することを決めた。関連する条例改正案を19日の市議会本会議に提出する。

 水道料金値上げは今年3月の市議会で関連条例改正の議案が可決されていた。

 市によると、コロナ禍による市民生活や地域経済が打撃を受け、緊急事態宣言が解除されたが経済回復の見通しいまだ厳しい状況であることから値上げの延期を決断した。

 4カ月延期により8億円の減収が見込まれるが、この分の赤字を一般会計から繰り入れる見通しができたことも延期の決断につながったという。

 蕨市など近隣自治体が新型コロナ感染症対策として水道料金の一部減免を相次いで打ち出している中で、値上げを強行することは不適切だと判断した。

 この問題では、値上げ問題を討議した市上下水道事業運営審議会の資料や議事録を答申が出るまでは非公表としたことが批判された一方、市民からは「コロナ禍で暮らしが大変な時にとんでもない値上げ」だと、反対署名を集める運動が起きている。

 「水道料金値上げに反対する市民の会」(生田功子共同代表)によると、署名は18日時点で1万7000人分。運動はまだ続けるとしている。

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