タモリさん「ダさいたま」発言“笑っていいとも!”で絶大効果、所さん「タモリは仕事で言っている」…あれから40年、埼玉県庁が真剣「なぜダさい」教えてくれた県民は“十万石まんじゅう”チャンス 背景に「翔んで埼玉」
「埼玉はなぜダさいのか」と、埼玉県は県民とともに考えることにした。県は広報紙「彩の国だより」12月号で「本当に『ダさいたま』!?」と題した紙上討論会を開く。11月10日まで意見を募っており、なぜダさいのか、本当にダさいのか、ダさいイメージを埼玉の魅力として生かしていくのはどうすればいいのかなどについて、「埼玉愛」あふれる声を求めている。
県広報課によると、県広報紙で「ダさいたま」をテーマにした討論会は2回目という。1回目は40年前、1983年の県広報紙「県民だより(当時)」9月号で行われた。
実際の紙面を見せてもらうと、そこには県民の声とともに畑和知事(当時)や埼玉大学の名誉教授、所沢市出身のタレント所ジョージさんらの愛と自虐にあふれたメッセージが並んでいた。
「私は田舎者じゃない」「バカにしないで」という県民の声がある一方、「むしろ誇りに」「ダさいどころか日本一」といった前向きな言葉もある。畑氏が「(県民の)86%の人が『埼玉が好きである』と考えている」と擁護したかと思えば、所さんが「(埼玉県民は)アカ抜けない。センスが悪い」と突き放してみせるといった調子だ。
そもそも、なぜ40年前にこんな企画が生まれたのか。同課の担当者は「詳しくは分からない」としながらも、「当時ちょうどフジテレビで『笑っていいとも!』が始まって、タモリさんが“ダさいたま”と言い始めた。それが影響しているのではないか」と分析する。
確かに当時の広報紙を読むと、所さんの「タモリが言っているのは、あれは冗談。お仕事で言っているんです」という言葉が。タモリさんの影響力は相当だったようで、「84年3月の県議会でも『ダサいたま』が取り上げられた」というから驚きだ。
どうして今また討論会なのか。そこにはやはり11月23日から公開の映画『翔(と)んで埼玉』の続編が関係していた。若年層には「ダさいたま」を知らない人も多く、4年前の映画で知ったという声も少なくないという。そのため「ディスられている(けなされている)このご時世にまたやろうとなった」と同課。
今回の紙上討論会に向けて同課は「埼玉県にはいいところ、そうでないところがあると思うが、皆さんの埼玉愛にあふれたメッセージをお待ちしています」と呼びかけている。
■十万石まんじゅうのチャンス
意見募集期間は11月10日まで。応募は電子申請システムもしくは、はがきから。はがきは意見(200字以内)・郵便番号・住所・氏名・年齢・電話番号を明記の上、県広報課(〒330・9301)へ。彩の国だより(紙・ウェブ)に、寄せられた意見の一部を氏名を伏せた上で掲載する。紙版に掲載された人には「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」コラボ十万石まんじゅうをプレゼント。投稿例や詳細、電子申請システムでの応募は県ホームページから。
問い合わせは、県広報課広報紙担当(電話048・830・2857)へ。