埼玉新聞

 

材料は600人以上の「夢」…浦和パルコに巨大アート「みちひらき龍のミッチー」 11月5日まで展示、WSも

  • 制作した早川聡子さん(右から2人目)とワークショップに参加した本太小の子どもたち

    制作した早川聡子さん(右から2人目)とワークショップに参加した本太小の子どもたち

  • 制作した早川聡子さん(右から2人目)とワークショップに参加した本太小の子どもたち

 子どもたちの夢をかなえようと、さいたま国際芸術祭2023の市民プロジェクトの一環で、同市浦和区の浦和パルコ4階に展示されている巨大な龍のアート。全長17メートル、高さ80センチの「みちひらき龍のミッチー」で、アーティスト早川聡子(としこ)さん(62)=北本市=が制作した。

 600人以上の子どもたちの名前や夢、手形が書かれた和紙を糸状にして編んでいる。骨組みは竹や杉、目は水晶、金箔(きんぱく)も素材に使用。「幸せになるために生まれてきたから、自分の好きなことをしよう」。早川さんが不登校の子どもたちにメッセージを伝えようと、前回20年のさいたま国際芸術祭の時に誕生した。

 今回のプロジェクトでは、市立本太小学校6年生約145人がワークショップに参加。一人一人が和紙に夢を書き、花形の「夢花」を作り、龍の背中に飾った。「思い続ければ、夢はかなう」と、早川さんが子どもたちの夢を天に届けたいと企画した。早川さんは「子どもたちのことが大好き。笑顔を見ると寿命が延びる」と優しく語った。

 ワークショップに参加した子どもたちが22日、作品の解説と龍の胎内くぐりを体験した。久保逞さん(12)は「歴史の研究家」、倉井駿さん(12)は「幸せに暮らしたい」、丹野龍河さん(12)は「サッカー選手」、中谷陽斗さん(11)は「電車の車掌」と書いた。4人は「夢花作りは楽しかった。龍は大きくて迫力がすごい」と話していた。

 展示は11月5日まで、午前10時~午後9時。夢花を作るワークショップが10月29日午前11時~午後1時、午後2時~同4時に行われる。参加費無料。

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