埼玉新聞

 

コロナ予防のマスク、適宜外して熱中症に注意を 暑さ対策を分かりやすく、熊谷市のガイドブック好評

  • 過度のマスク着用に注意を呼び掛ける熊谷市の暑さ対策ガイドブック

 「暑熱順化って知ってる?」―。見出しやコラムを効果的に配し、必要な暑さ対策を、分かりやすい構成でまとめた熊谷市のガイドブックが好評だ。熱中症が危惧される時期となり「熱中症のリスクを考慮し、新型コロナウイルス感染症予防のマスクは、適宜、外すようにしましょう」と過度のマスク着用に、注意を呼び掛けるガイドブックは、市内外から「さすが暑さ対策日本一の熊谷市。分かってらっしゃる!」。

 ガイドブックはA4判12ページ。市民一人一人に熱中症に関する知識を持ってもらい、熱中症に対する事前の備えをしてもらおうと、若手職員らで作る「暑さ対策プロジェクトチーム」が提案した。

 マスクを外すのは、「屋外で人と十分な距離(2メートル以上)を確保できる場合には」といった、十分な目配りをしたうえでのこと、とくぎを刺すことも忘れない。

 市が培ってきた暑さ対策のノウハウを随所に織り込んだ。巻頭に置いたのは「ニャオざねからの挑戦状」。クイズ形式で読者を誘う作戦だ。「子どもの熱中症に備える」「高齢者」「運転時」「応急手当を知る」といった目次の項目から、それぞれの興味あるページへ進める。

 熊谷市民にはすでに全戸配布した。プロジェクトのメンバーは「市のホームページに掲載しているので、市外の人もぜひ読んでほしい」。

 記事冒頭の「暑熱順化」はいわばトレーニングのすすめ。ガイドブックは次のように解説している。「暑熱順化とは、体を暑さに慣れさせること。本格的な夏を迎える前に暑熱順化しておくことで、汗をかきやすい体となり、体温調節機能が向上します。『やや暑い環境』で『ややキツいと感じる』運動を1日30分行うと効果的です。暑さに体を慣らし、暑い夏を乗り切りましょう!」。

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