電話の子機持つ客、電子マネー購入に来店 これは詐欺…コンビニ店員、通報し被害防ぐ 岩槻署が感謝状
2020/07/15/00:00
特殊詐欺を未然に防いだとして、岩槻署は10日、セブンイレブン蓮田末広2丁目店のマネジャー長幹夫さん(56)に感謝状を贈呈した。長さんは2年前にも同じように特殊詐欺を未然に防いだことがあり、とっさの場面で経験が生きた。
同署によると、7月3日午後6時ごろ、76歳の男性がレジで電子マネー5万円分を購入しようと来店した。長さんが店内で商品の棚出し準備をしていると、レジ付近から男性が「5万円」などと話す声が聞こえた。不審に思った長さんは男性に事情を聞くと、「パソコンにエラーメッセージが出たので電話したら、修理代を払うように言われた」と答えたという。しかも男性は電話の子機を持ちながら来店していた。
男性は請求書なども持っておらず、長さんは「これは詐欺だ」と判断。すぐさま警察に通報し、電子マネー購入を防いだ。
長さんは2年前の3月にも同じように、70代男性が電子マネー20万円分購入するのを不審に思い説得して、特殊詐欺を未然に防いだことがあった。
3年前までは介護の仕事をし、来店した高齢者へ積極的な声掛けを心掛けているという長さんは「前回の経験が生きて未然に防げたことはうれしい」と話す。
表彰状を手渡した山崎満署長は「2度にわたり被害を防止していただき感謝している。今後も特殊詐欺被害抑止のため、コンビニエンスストアと連携して諸対策を、署員一丸で進めていきたい」と話した。