中1男子が自殺、所沢の高層住宅から転落 第三者委、遺族に中間報告「反省すべき」「思慮が欠けていた」
2020/07/16/00:00
2018年7月に所沢市内の中学校に通っていた1年生の男子生徒が自殺した問題で、市教委設置の第三者委員会が追加調査の中間報告書を遺族に提出していたことが、15日までに市教委への取材で分かった。
男子生徒は18年7月17日に高層住宅から転落し死亡。市教委は同年8月に第三者委を設置して原因調査を行い、昨年3月に中間報告がまとめられたが、昨年8月に行われた市教委と第三者委との協議で、遺族は(1)提出物の指導について担任から精神的な圧迫を受けていなかったか(2)体力テストで必要以上の練習をさせられていた事実があったか(3)複数の教諭が不適切な指導を行っていなかったか―について追加調査を要望していた。
追加調査の中間報告は、(1)について「評価の観点の一部となるとして入学当初から指導が行われていた。生徒が中学校生活や高校進学について意欲を失う可能性について反省すべき」と指摘。(2)については「体力テストは一度実施した後に再度挑戦でき、強制ではなかったが、運動が苦手な生徒に学校は思慮が欠けていたと言わざるを得ない」、(3)は「生徒、保護者への調査の結果確認されていない」とした。
市教委は最終報告書については10月をめどに出すとしている。