さいたま地検は27日、川口市内の路上で通行人を刃物のようなもので切り付けたとして再逮捕された神奈川県横浜市の会社員男性（62）について、不起訴処分とした。処分理由は明らかにしていない。

　男性は2月1日午後6時20分ごろ、川口市末広1丁目の歩道上で通行人女性の左太ももを刃物のようなもので切り付け軽傷を負わせ、その約5分後に約400メートル離れた歩道上で男性とのすれ違いざまに同じく刃物のようなもので左太ももを切り付け軽傷を負わせたとして、それぞれ傷害の疑いで捜査1課と川口署に再逮捕されていた。

■仕事帰りに切っていた可能性も（以下、再逮捕時の記事）

　川口市末広1丁目の歩道で2月、通行中の男女が刃物のようなもので切り付けられた事件で、県警捜査1課と川口署は3月16日、女性（61）に対する傷害の疑いで、神奈川県横浜市、会社員の男（62）を再逮捕した。県警は、男性（45）への傷害容疑でも逮捕していて、短時間のうちに連続で切り付けたとみて、詳しい状況を調べている。

　再逮捕容疑は2月1日午後6時20～22分ごろ、川口市末広1丁目の歩道を歩行中の女性会社員＝川口市＝に対し、刃物のようなもので左太ももを切り付け、けがをさせた疑い。女性は約2週間の加療を要する軽傷だった。調べに「私は切り付けたり、けがをさせたという認識はない」と容疑を否認しているという。

　捜査1課によると、犯行時間帯の現場周辺の防犯カメラの精査などから女性に対する犯行を特定した。女性が被害に遭った約5分後には約400メートル離れた同じ末広1丁目地内で男性会社員＝川口市＝が太ももを切られた。男は川口市内に勤務していて勤務先からの帰り道に、連続で犯行に及んだとみられる。

　男は同日、川口の事件から約1時間半後に横浜市保土ケ谷区の歩道で男性の太ももを切り付けたとして、2月4日に神奈川県警に傷害容疑で逮捕されていて、埼玉県警が関連を捜査していた。