竜巻か…三郷で59棟被害 窓ガラス破損、停電、瓦など飛ばされる「サッカーゴールが渦巻くように飛んだ」
2020/07/27/00:00
25日午後6時半ごろ三郷市内で突風が発生し、少なくとも59棟に損壊などの被害が出た。けが人はいなかった。約710軒で一部停電となり、同日中に復旧した。熊谷地方気象台は26日、気象庁機動調査班として職員を同市に派遣。竜巻が発生した可能性も含め、現地調査を進める。
県や市によると、現場は、常磐自動車道と首都高速6号三郷線をつなぐ三郷ジャンクションに近い上口、南蓮沼、仁蔵などの地区。住宅では窓ガラス破損、屋根瓦が吹き飛ばされたり、ブロック塀が崩れるなどの被害があった。また農業用のビニールハウス16棟が損壊した。県は現地に防災航空隊を派遣し、被害を確認したという。
同気象台は、同市上空を活発な積乱雲が通過したことにより、突風が発生したと分析。調査を進める中で、帯状の被害分布や激しい風の期間など竜巻に関連する情報が得られたことから、被害地域で竜巻が発生した可能性が高いとみている。
三郷市南蓮沼では、看板がなぎ倒されたり、家屋の屋根が?がれるなどの被害が出た。地元の長本弘さん(62)は、所有するビニールハウスの骨組みがなぎ倒されたという。「ベニヤ板やトタンなどいろんな物が飛んできて、今までに体験したことのない風だった」と話した。
同市泉3丁目の市陸上競技場では、サッカーゴールや敷地内のスケートパークのジャンプ台が飛ばされるなどの被害が発生。施設統括責任者の小杉俊裕さんは「サッカーゴールが風で渦を巻くように飛んだ。四方八方に物が飛んで、竜巻のようなすごい風だった」と振り返った。