埼玉新聞

 

暑い時期、のどごし良くて食べやすい…筏うどん、ゴルフ客に一番人気 参加店舗増やし、飯能の新名物に

  • 西川材製のミニチュアいかだに盛り付けられた「筏うどん」=28日午前、飯能市久須美の飯能グリーンカントリークラブ

 飯能市の新名物にと地場産の木材「西川材」で作ったミニチュアの筏(いかだ)にうどんを盛り付けた「筏うどん」の販売が同市内の3店舗で始まっている。

 「筏うどん」は西川材のPRと利用促進を目的に毎年11月に開催されている「西川材フェアー」の実行委員会(本橋勝実行委員長)が考案。西川材の杉を使用した縦約15センチ、横約30センチのミニチュアいかだを川に見立てた飯能焼の皿に乗せ、うどんを盛り付けている。さおを持った船頭の人形も置かれ、往時の雰囲気を再現している。

 提供に当たっては飯能焼の器を使用し、器の上に西川材製のいかだを乗せうどんを盛り付けることなどが共通ルール。うどんやつゆは各提供店に任されている。

 提供店の一つ、同市久須美の飯能グリーンカントリークラブ(大崎光二総支配人)ではレストランで「筏うどん」を提供。肉やネギ、シイタケ、ニンジンなどが入った濃いめのつゆにうどんをつけて食べる。ほかに一口天ぷらと小鉢が付く。食べることができるのは原則としてゴルフをプレーする利用客のみだが大崎総支配人によると一番人気のメニュー。「これから暑くなる時期に向けて、のどごしが良くて食べやすい」と話していた。

 「西川材」は江戸から見て西の川から流されてくることからその名がついたと言われている。木材をいかだに組んで流す「いかだ流し」は江戸時代中ごろ盛んになり、飯能の山間部から江戸の千住まで5日かけて木材を流していた。祖父がいかだ流しをしていたという本橋実行委員長は「うどんと地場産業の西川材を組み合わせて3年間試行錯誤してできた。飯能の新しい名物になれば」と話していた。

 「筏うどん」は飯能グリーンカントリークラブのほかに長寿庵(同市仲町)、タケマツ(同市久下)で提供されている。今後参加店舗を増やしていく予定だという。

 問い合わせは飯能商工会議所(電話042・974・3111)へ。

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