<新型コロナ>さいたま市立学校、児童生徒48人が1日も登校せず 440人が1日以上休む 感染懸念して
さいたま市教育委員会は、新型コロナウイルスの感染を懸念するなどして、学校再開後の6月15日~7月20日の26日間に一度も登校していない児童生徒は48人だったと明らかにした。一日でも学校を休んだのは440人に上る。市教委は「保護者の不安を取り除きつつ、思いを尊重しながら対応している。今は子どもたちの学習の保障が課題」としている。
市教委健康教育課は、市立小中高校、中等教育学校、特別支援学校の計168校に通う10万2814人を対象に調査。通常授業が再開した6月15日~7月20日までの26日間に、新型コロナウイルスの感染を懸念したり、同居家族に風邪などの症状があるなどを理由に登校を控えている児童生徒の登校状況をまとめた。
一日でも学校を休み出席停止となっているのは、小学校270人、中学校119人、中等教育22人、高校20人、特別支援9人の計440人。全ての期間を休んだのは小学校34人、中学校12人、高校1人、特別支援1人の計48人だった。1~5日間は計277人、6~10日間は計52人、11~15日間は計28人、16~20日間は計17人、21~25日間は計18人。
休んでいる児童生徒には、市教委が作成したウェブ上の学習コンテンツの活用や、担任が放課後に家庭訪問して健康状態を観察するとともに、学習課題を渡したり、定期テストを自宅で受けられるように対応。心のケアも保護者を交えて定期的に実施しているとしている。
市教委は文部科学省の通知に基づいて、感染予防などで登校をしていない児童生徒について、欠席扱いではなく、不利益とならない出席停止の扱いにしている。
細田真由美教育長は4日、取材に「48人は決して少ない数字ではないと認識している。コロナが家庭にも大きな影響を与えていると実感した。不利益を全く受けないように、学びを止めることのないように、できることは全て行うように指示している」と述べた。