埼玉新聞

 

31年ぶり「会いたい」…中国大使が“家族”探しだす 上尾市などが尽力 再会の男性「大使になるとは」

  • 小野哲二郎さん(右から2人目)と再会を果たした呉江浩大使(同3人目)=16日、埼玉県上尾市役所

    小野哲二郎さん(右から2人目)と再会を果たした呉江浩大使(同3人目)=16日、埼玉県上尾市役所

  • 小野哲二郎さん(右から2人目)と再会を果たした呉江浩大使(同3人目)=16日、埼玉県上尾市役所

 呉江浩駐日中国大使(60)は16日、埼玉県上尾市役所で31年前のホストファミリーの小野哲二郎さん(76)らと再会した。再会は、呉氏の希望を受けて同市が小野さんを探し出し、実現した。呉氏は「話をしたら31年前の小野さんと実感した。会えてうれしい」と笑顔を浮かべた。

 呉氏は国際協力機構(JICA)の実務者の交流事業を通じて1992年に来日した際、小野さんの自宅に数日間、滞在した。呉氏は「日本人のもてなし、食事、思いやりを覚えている」と振り返り、小野さんから贈られた鏡を今でも使っているというエピソードを紹介し「民間交流は大事だとつくづく思う」と強調した。小野さんは「当時から私よりも日本語が上手だった。今は少しふっくらしましたね」と語りかけ、「大使になるとは思わなかった」と称賛した。

 2人の面会には同市の畠山稔市長やJICAの広沢正行東・中央アジア部長らが同席。その後、呉氏は小野さんの現在の自宅を訪問した。

ツイート シェア シェア