埼玉新聞

 

分かっていても…“拳銃”の音に硬直 蕨の事件受け、川口の信用金庫で「強盗訓練」 改めて気引き締め

  • 銃を突きつけ現金を要求する強盗役の警察官=埼玉県川口市並木の青木信用金庫並木町支店

    銃を突きつけ現金を要求する強盗役の警察官=埼玉県川口市並木の青木信用金庫並木町支店

  • 銃を突きつけ現金を要求する強盗役の警察官=埼玉県川口市並木の青木信用金庫並木町支店

 強盗事件が発生した時の対応などを学んでもらおうと、埼玉県警川口署は、川口市並木4丁目の「青木信用金庫並木町支店」で強盗訓練を行った。

 2月に市内の郵便局で強盗致傷事件が、10月31日には蕨市の郵便局で拳銃を持った男が立てこもった事件が発生したことから、拳銃などを所持した強盗が窓口職員に現金を要求する想定で実施。参加した職員らは危機意識を感じながら手順を確認した。

 強盗役に扮(ふん)した警察官が来店し、すぐさま天井に向かって火薬銃を発砲。窓口の前に移動し、職員に液体の入ったペットボトルを見せながらカウンターに置き「ガソリンだからな」「動くな、手を挙げろ」「早くしろ」などと言いながら数発威嚇射撃し、現金を要求。かばんに現金を詰め込ませ逃走した。職員は素早く通報し、駆け付けた警察官に犯人の特徴などを伝えた。

 松澤成和支店長は「訓練だと分かっていても拳銃の音で硬直した」と振り返り、「いざという時に備え、もっと訓練をやっていかないといけないと思う。地道な取り組みが重要」と気を引き締めた。

 講評した川口署の稲澤慎司生活安全課長は「身の安全確保のために、避難ルートや非常通報装置の確認など、訓練を踏まえ、職場内でのシミュレーションを大事にしてほしい」と呼びかけた。

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