来たれ“ネギファン” ネギグルメに舌鼓、7産地のネギ買い回る人も きょうまで、深谷で「ねぎサミット」
全国22のネギ産地が集結し、自慢のネギをアピールする「全国ねぎサミット2023in農業王国ふかや」が25日、埼玉県深谷市花園の「深谷テラスパーク」など3会場で始まった。ブースから「甘いネギはいかが」と客を呼び込む声が響き、大勢の“ネギファン”が訪れにぎわった。同じネギでも長さや太さが微妙に異なる、多種多様なネギを楽しく品定め。26日は午前10時~午後3時まで行われる。
サミットは2010年に深谷市でスタート。今回12回目で、同市で開催するのは3回目。北は青森県南部町、南は長崎県雲仙市までの22産地が参加している。
開催地深谷市では、泥付きネギ4本入りを350円、むきネギ3本入りを250円で販売。今年は夏の異常な暑さで肥料の効きが悪く、太くならず出荷する箱数が減ったという。11月に入り、ようやく通常の出来に。JAふかや西部営農経済センター長の大沢利信さん(58)は「この時期に収穫したネギは新聞紙に包み、一番寒い所に立てておけば、ひと月は保存できます」と説明していた。
雲仙市から初参加したネギ農家、栗原光博さん(53)と妻千恵さん(53)は20年にわたってネギを栽培。現在は10ヘクタールで育てているという。千恵さんは「長崎でもネギを作っていることを知ってもらい、食べていただければおいしさが分かります」とネギの天ぷら作りに追われていた。
千葉県山武市の「九十九里海っ子ねぎ」はうまみが増すようネギを定植してから収穫するまで3~4回ほど海水をかけており、「海水をかけて育てました」とアピールしていた。
娘夫妻が深谷市在住という群馬県伊勢崎市の茂木忠雄さんと妻の敦子さんは大のネギ好き。忠雄さんは「冬はやっぱりネギ」と7産地のネギを購入していた。川越市から来場した70代の夫妻も冬になると深谷にネギを買いに来るといい、「せっかくだから今日は深谷産以外のネギを買います」とブース巡りを楽しんでいた。