埼玉新聞

 

埼玉といえばコレ?! 厳選の縄文土器230点を展示の特別展 縄文カードで“推し土器”探しはいかが?

  • 特別展「縄文コードをひもとく」の来館者に配布される「埼玉縄文カード」

    特別展「縄文コードをひもとく」の来館者に配布される「埼玉縄文カード」

  • 埼玉の縄文土器を見る来館者=県立歴史と民俗の博物館

    埼玉の縄文土器を見る来館者=県立歴史と民俗の博物館

  • 特別展「縄文コードをひもとく」の来館者に配布される「埼玉縄文カード」
  • 埼玉の縄文土器を見る来館者=県立歴史と民俗の博物館

 約10カ月間の大規模改修工事を終え、リニューアルオープンした埼玉県立歴史と民俗の博物館(さいたま市大宮区)で、特別展「縄文コードをひもとく」が開催中だ。これまでに県内で出土した縄文土器の中から厳選した約230点を一堂に展示。独特な形状や刻まれた文様に注目し、縄文人の世界観に迫ろうとしている。2024年1月14日まで。

 同館は10月14日から、市町の埋蔵文化財を紹介するコーナーなど常設展示の内容を一部リニューアル。「縄文~」は再開館後、初の特別展となる。担当学芸員の片山健太郎さん(39)は「実は埼玉には縄文時代の遺跡が多く、県内各地で発掘調査が行われてきた。『埼玉といえば縄文』というところを知ってほしい」と話す。

 約1万6千年前から1万年以上続いたといわれる縄文時代。同展では、時代によってさまざまに変化する土器の装飾や形に多様な視点からアプローチし、埼玉の縄文社会に思いをめぐらせていく。「土器に表された『物語』」の章では、謎めいた土器のモチーフに着目。穴が二つある突起や、文様を繰り返しながら一部を変化させる特徴があるといい、片山さんは「具体的な意味は分かっていないが、縄文人の世界観を知る手がかりになる」と説明する。

 また埼玉を代表する「安行式土器」を紹介。愛嬌(あいきょう)ある顔のついた土器や県指定文化財雅楽谷(うたや)遺跡の出土品など名品が並ぶ。

 月曜休館。観覧料は一般600円など。

 問い合わせは、同博物館(電話048・645・8171)へ。

■6種のカードが大人気 配布初日に1200枚

 県立歴史と民俗の博物館は、特別展「縄文コードをひもとく」の来場者に「埼玉縄文カード」6種類を配布している。埼玉を代表する縄文土器の出土場所や特徴を記したカードで、特別展初日の14日には1200枚を配る人気ぶり。

 飯能市立博物館、春日部市郷土資料館などとも連携し、8市町の展示施設でもオリジナルの縄文カードを、来館者に配布中だ。全部で14種類のカードがある。

 なくなり次第、配布は終了。同館は「カードをきっかけに県内の博物館に足を運び、ぜひ『推しの土器』を見つけてほしい」としている。

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