<新型コロナ>修学旅行中止で解約料発生、さいたま市が負担 補正予算案発表 ホテル宿泊代、割引も
さいたま市は27日、総額約15億4900万円の2020年度一般会計補正予算案を発表した。新型コロナウイルスの対策では、修学旅行の中止による解約料を公費負担する約9600万円を含め約12億6千万円を計上。待機児童を解消するため、認可保育所19施設の追加整備に約3億5千万円を盛り込んだ。9月2日開会の市議会9月定例会に28議案を提出する。
修学旅行では、市立高校3校が11~12月にかけて、豪州など海外に行く予定だったが、いずれも中止を決めた。キャンセル料計約451万円を計上し、保護者の負担をなくす。中学校1校、小学校4校が修学旅行などの中止を決め、キャンセル料は計160万円。市教委は2学期中は実施しないように指示しており、年内に実施の可否を決める予定。
宿泊促進による地域経済の活性化を図るため、約1億4700万円を盛り込んだ。市内のホテルなどの宿泊代について、1人1泊につき上限3千円を割引する。実施時期は感染状況などを見極め、3カ月間を予定している。
追加整備予定の認可保育所19施設(定員1353人)は、賃貸物件や既存の建物を活用し、半年間での整備が可能で、改修費などの一部を補助する。当初予算は28施設(同2083人)で、5施設(同370人)は計画中止・延期となり、来年4月に開園予定は41施設(同3066人)。市内の認可保育所など保育施設は合計で295施設、定員は2万4704人になる見込み。4月時点で待機児童数は387人で、解消に向けて小規模保育所などの整備を検討する。
コロナの影響で、区民まつりなどのイベント中止や事業の予算執行を見直し、一般会計約35億9千万円、特別会計約6億円を減額補正した。
9月定例会は9月2日開会。補正予算案や約39億5千万円の専決処分報告議案など28議案を提出する。
会期は10月16日までの45日間。一般質問は7~9日の3日間。