埼玉新聞

 

<埼玉西武だより>松井2軍監督が送り出す新戦力 支配下契約を目指す中熊大智、守備に安定感見せる川野涼多

  • ショートの守備で抜群の安定感を見せるドラフト4位ルーキーの川野涼多(球団提供)

 勢いよくCAR3219フィールド(ファーム本拠地)から飛び出していった若手が頼もしかった。ここまで、プロ入り初安打が4人、プロ入り初勝利が1人と、新戦力たちが、鮮烈な印象をこのメットライフドームでファンの目に焼き付けているシーズンと言っていいだろう。

 今季が2年目の指揮となる松井稼頭央2軍監督も「本当にみんな成長したよね」と目を細める。

 1軍に昇格した選手だけではない。2年目を迎える中熊大智は育成選手として支配下契約を目指す日々だが、8月29日に初本塁打。ここまで打率2割7分1厘と頼もしい数字を残す。初本塁打を打った日も、その後の凡退を悔やむ姿勢が今後の飛躍を期待させる。

 新人の川野涼多は遊撃手として34試合に出場しながら失策はわずか3。守備率は9割7分6厘を誇る。打撃面では直球に振り負けてしまうという課題はあったものの、5日のロッテ戦ではチーム唯一の安打(2本)を放つなど、その存在感は日に日に増していく。打率2割5分3厘、出塁率3割5分5厘と良い数字になってきた。

 中熊や川野は、同じ釜の飯を食ってきた同志が次々とメットライフドームの舞台で活躍する姿を見てきた。まさに、近い将来に行くべく舞台をおのずと意識するシーズンになっているだろう。

 松井2軍監督が日頃から言うように大事なのは「日々の積み重ね」。毎日の努力が花を開かせ、それが高いレベルでの切磋琢磨(せっさたくま)につながれば、松井2軍監督が笑顔で若獅子を送り出す回数も自然と増えてくる。

※数字は9月8日現在

 (埼玉西武ライオンズ広報部・田代裕大)

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