4年ぶり海外武者修行へ…ハンド埼玉県高校選抜、男女32選手が選出 日本代表も輩出、伝統の海外遠征
埼玉県ハンドボール協会が主催する国際親善交流事業が4年ぶりに行われる。ハンドボールの普及と強化を主な目的として、今回が33度目の実施となる。男女各16人が選出された県高校選抜チームは、26日からシンガポールで開催されるオープントーナメントに出場する。
選手団は同協会の野平健二郎理事長が団長を務め、25日に出国。26日から3日間の大会に臨む。男女ともにウズベキスタン代表など、アジア5カ国との総当たりのリーグ戦で争う。
男子は最多の9人が選出された浦和学院のほか5校の選手が参加。女子は13人が選ばれた埼玉栄のほか2校の選手が参加する。浦和学院の岩本明総監督は「国ごとに特徴がある相手と戦って、対応する力を身に付けてほしい」と国際試合で世界の技術を吸収する狙いだ。
男女の選抜チームは大会前に2日間の練習を行う予定で、初めての練習は10日、さいたま市岩槻区の開智高校で行われた。男子は3時間の練習で4対4の速攻練習や6対6の試合などを実施。大高正人男子監督(埼玉栄)は「浦和学院をベースにして、どこに他の選手を当てはめるか」と選手らの特徴を確認した。
男子は2015、18年の同大会で優勝。15年の大会最優秀選手には現日本代表の高野颯太(トヨタ車体)=浦和学院高出=が選出された。高野は10月のパリ五輪アジア予選の優勝メンバーの一員として、開催国枠以外では1988年のソウル五輪以来の出場権獲得に貢献した。
主将を務める浦和学院の大島泰河は「この大会で輝いて高野さんみたいに代表チームに入りたい」と先輩の背中を追う。
「初めてなのでコミュニケーション重視」と話したのは女子の久野葵監督(埼玉栄)。大半が埼玉栄のチームに唯一伊奈学園から参加する中田莉緒は「緊張して前日は寝られなかったが、温かく迎えてくれて安心した」とチームに溶け込んだ。
練習ではパスやシュートなど基礎を重点に連係の確認を行った。主将を務める埼玉栄の大竹里奈は「カットインの勢いやタイミングなど見習うことがあった。自分たちの力がどのくらい通用するのか楽しみ」と世界の舞台を心待ちにした。
■派遣メンバー
【役員】
▽団長 野平健二郎(県協会理事長・大宮北)▽総監督 岩本明(同副理事長・浦和学院)▽男子監督 大高正人(県高体連専門部強化委員長・埼玉栄)▽同コーチ 和久長義(同高体連専門部委員長・伊奈学園)岩本岳(県協会強化委員・浦和学院)▽女子監督 久野葵(同・埼玉栄)▽同コーチ 市川和樹、大木愛里(ともに同・八潮)
【選手】
▽男子 阿部竜士、大島泰河、小林諒太朗、寺崎智洋、林勇希、藤原結陽、荻原琉季、物井徠杏、畠山健太(以上浦和学院)石田尚希(川口北)氏家朔、細川大颯、初川寛太朗(以上埼玉栄)、今井瑛斗(伊奈学園)白井祐弥(開智)佐藤晃輝(坂戸)
▽女子 山田陽菜、大竹里奈、浜野ちひろ、川野陽茉梨、杉本茉央、阿曽史佳、宇原和香、中窪楓花、程田果凜、井料木乃香、岡野めい、堀江夏莉、狩野ももか(以上埼玉栄)飯野永愛、田中佑奈(以上市浦和)中田莉緒(伊奈学園)