地下鉄7号線、東京12、8号線、多摩都市モノレールなど5路線の延伸を協議 県が新たな評価基準追加
2020/09/16/00:00
県の公共交通の利便性向上検討会議が15日、県庁で行われ、鉄道延伸の取り組みの方向性について、費用便益費(B/C)以外にも県民の県内移動ニーズなど新たな視点も評価基準に加え、話し合いを進める方針が確認された。
県境まで来ている公共機関・幹線道路の延伸、県内交通困難地域のアクセス向上を目指す「あと数マイルプロジェクト」を基に行われる会議で、6月に続き今回が2回目。学識経験者、県担当者が委員として出席し、交通政策審議会で国の答申に位置付けられた埼玉高速鉄道線(地下鉄7号線)、東京12号線、東京8号線ほか、日暮里・舎人ライナー、多摩都市モノレールの5路線の延伸について課題を整理した。
事務局から県内を通る鉄道の混雑や新型コロナウイルス感染拡大の影響など利用状況、延伸を検討する路線と、これまでの経緯と検討状況について説明があった。また、それぞれの路線に関するまちづくりの状況や県境を越えた東京都内の状況、議論のポイントが示された。その後の意見交換は非公開で行われた。
会議後、委員長を務める埼玉大学大学院の久保田尚教授は、新たな評価基準を加えることについて「災害時のリダンダンシー(代替機能)など、いろいろな項目を並べ評価すべき。今はB/Cが一人歩きしている印象がある。これを打破したい」と述べた。
第3回会議は年内に行われ、今後、交通不便地域のアクセス改善なども話し合われる。