埼玉新聞

 

<新型コロナ>専用病床320床を整備へ 県、医療機関の仮設専用病棟整備に補助 一般医療の確保目指す

  • 会見で県議会9月定例会提案の議案などについて話す大野元裕知事=17日午後、県庁

 県は17日、新型コロナウイルスの感染拡大期に対応した医療提供体制を整備するため、新型コロナ患者専用の仮設医療施設を整備する医療機関に対し、施設整備の助成を行う方針を新たに発表した。医療機関が施設内または隣接地に仮設のコロナ専用病棟を整備する経費を補助。新たな受け入れ病床として320床を整備する。大野元裕知事は同日の会見で「医療機関はコロナ患者と一般の患者が分離されることで、感染リスクが低減する。一般病床の機能回復が見込まれる」と述べた。

 県議会9月定例会に2020年度一般会計補正予算案として専用医療施設320床分整備への助成費37億5400万円を提案する。

 一般患者と分離することで院内感染リスクを低減させることにより、一般患者や手術件数を増加させ、一般医療を確保する。県の医療審議会を経て医療機関を公募し、本年度末までの確保を目指す。また、事業が来年度にわたることも見据え、債務負担行為を設定(4億4千万円)する。

 県は国の推計に基づき、感染拡大ピーク期へ向け、1400床の病床確保を計画しているが、現在の確保数は1095床。県は仮設の医療施設で新たに確保される病床と合わせ、県立病院でさらに90床を上積みすることにより、ピーク期に備えた1400床確保への取り組みを進めるとしている。

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