埼玉新聞

 

<高校野球>29日、準決勝 古豪、新興私学が激突 関東出場の2校が決定、終盤戦の見どころを展望

  • 秋季県大会の組み合わせ

 秋季県高校野球大会は29日、埼玉県営大宮球場で準決勝が行われ、来春の選抜大会への最終関門となる秋季関東大会(10月24、25、27、31、11月1日・千葉)に出場する2校が決定する。ここまでBシード春日部共栄、今夏の県大会で準優勝した昌平のほか、昨秋の県大会王者でAシード花咲徳栄を破り、春夏秋を通じて県大会初の4強に進んだ細田学園、準々決勝で昨秋県4強の川口市立に延長サヨナラ勝ちした大宮東が勝ち上がった。佳境を迎える終盤戦の見どころを展望する。

■昌平―春日部共栄(10時)

 春夏秋を通じて初の県大会優勝を目指す昌平と、2年ぶりの頂点を狙う春日部共栄の東部勢同士の対決。

 昌平は強打とそつのない攻撃が際立つ。主軸だけではなく、どこからでも得点を狙える。走者をためてから、今大会2本塁打と好調な3番吉野を迎えたい。投手陣に絶対的存在はいないもののエース田村のほか、吉川や渋谷、川久保と枚数が豊富。基本とする継投で失点をできるだけ減らし、打線の爆発を待つ。

 春日部共栄は、県大会全3試合に登板しているエース左腕高橋の先発が濃厚だ。切れ味抜群のスライダーを武器に昌平打線を抑えられるかが鍵。打線は迫力こそ昌平に譲るが、秋の公式戦全5試合コールド勝ちと好調。まずは高橋が辛抱強く昌平打線を最少失点に抑え、打線が援護したい。

■大宮東―細田学園(12時30分)

 26年ぶりの関東大会切符を狙う古豪の大宮東と、初めて4強入りした新興私学の細田学園が激突する。

 ロースコアの展開に持ち込みたい大宮東は、投手陣の踏ん張りが欠かせない。先発はエース左腕清水か、制球力がある左腕高橋。どちらかが先発し、もう一方が継投するパターンだが、ともに打たせて取るタイプだ。攻撃はやや得点力に欠ける。まずは好機をつくり、3番山田、4番菊谷ら勝負強い主軸に託したい。

 準々決勝で花咲徳栄を破った細田学園は、勢いを持続できるか。しぶとくつなぐ打線が、好機をものにするかもポイント。特に長打力を備える2番苑田、3番瀬戸尾に期待がかかる。エース右腕松本がテンポの良い投球でリズムをつくり、攻撃にいい流れをつなげられるかも重要だ。

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