9月30日午前9時15分ごろ、越谷市新越谷1丁目の路上で、「女性が刺された」と110番があった。川口市前野宿、会社員石沢里美さん（23）が首を切られ、搬送先の病院で死亡が確認された。越谷署は殺人未遂の疑いで、現場にいた千葉県木更津市桜町2丁目、会社員の男（35）を現行犯逮捕した。「刺したことは間違いない」と容疑を認めているという。

■路上で包丁振り上げる

　現場はJR武蔵野線南越谷駅から西に約700メートルで、スーパーや飲食店、小学校が立ち並ぶ一角。県警による鑑識作業が行われ、買い物客らが不安そうな表情で規制線が張られた現場を見つめていた。

　午前9時すぎに現場を通り掛かった主婦は、女性を抱きかかえて地面に座り込む男に気付いたという。「声を掛けようとしたら、男が包丁を持った右手を振り上げたのが見えた」と不安そうに話した。

　近くのスーパーに買い物に来た越谷市の無職男性（77）は、ぐったりした様子の女性が救急車で運ばれていくのを見た。「男は女性を抱きかかえたまま無言だった。何があったんだろう」。越谷市の無職男性（67）は「男は身動きひとつせず、座り込んでいた。警察が来てからも抵抗することもなかった」と突然の事件に戸惑った様子だった。