埼玉新聞

 

ウエルシアの移動販売車、客1万人を突破 開始から1年で快挙、生活に欠かせない存在 仲間と会えて住民ら絶賛「必要性が高まっている証拠」

  • うえたん号利用者1万人達成を地域一帯で祝福=13日午前、長瀞町中野上

    うえたん号利用者1万人達成を地域一帯で祝福=13日午前、長瀞町中野上

  • うえたん号利用者1万人達成を地域一帯で祝福=13日午前、長瀞町中野上

 長瀞町内を運行する移動販売車「うえたん号」の累計利用者が1万人に達し、13日に唐沢集落農業センター(同町中野上)で記念セレモニーが行われた。昨年11月末から、人口6千人台の町内を週43カ所巡回し、住民らに生活必需品販売や健康相談などのサービスを行っている。大沢タキ江町長は「これだけ利用者が多いのは、高齢化社会が進み、買い物支援の必要性が高まっている証拠。今後も各地で同様のサービスが広まってほしい」と話した。

 同うえたん号は、ウエルシア薬局(東京都千代田区)が運営。車両には、ウエルシア薬局長瀞店(同町長瀞)店内で販売している食料品、健康食品、化粧品など約700品目のほか、薬剤師らとのオンライン健康相談が行えるモニターや、キャッシュレス決済機能が搭載している。

 ウエルシア薬局によると、うえたん号の運行は同日現在、全国で計9台。県内では、長瀞、横瀬町、加須市内で展開している。開業1年ほどで利用者が1万人に到達するのは長瀞町が初めて。

 同町の坂上成子さん(86)は、記念すべき1万人目の利用者。大沢町長やウエルシア薬局本社から花束や記念品が贈呈され、地域住民からは盛大な拍手で祝福された。

 坂上さんは「車がなく、足の調子も悪いから、以前から買い物に苦労していた。週1回、必ず利用することで、地域の仲間同士で元気な姿を確認できるので、今の生活には欠かせない場所」と笑顔で語った。
 

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