埼玉新聞

 

大宮ナポリタン会、マップをリニューアル 発足6年、全店舗の地図や情報を掲載 街頭で初のPR活動も

  • リニューアルした大宮ナポリタンマップ

  • 大宮駅周辺で行われたマップの配布活動=1日午後、さいたま市大宮区

 さいたま市の旧大宮市内でスパゲティナポリタンを名物にしようと活動する「大宮ナポリタン会」が、加盟店の地図や情報を掲載した「大宮ナポリタンマップ」をリニューアルした。会発足6年で加盟店が53店舗に増えたため、全店舗の情報を網羅した。新型コロナウイルスで経営に苦しむ店も多く、今月1日には街頭で初のPR活動も実施。会長の望月義一さん(78)は「日本人が大好きなナポリタンを通じて、大宮の街を盛り上げたい」と意気込んでいる。

 「鉄道のまち」として栄えた旧大宮市は、かつて駅周辺に喫茶店が多くあり、鉄道員らが腹持ちが良いナポリタンを好んで食べていたとされる。働く人たちの人気メニューだったナポリタンを復活させようと、地元商店会会長の望月さんが呼び掛け、同会は2014年に発足。現在は53店舗(20年7月現在)が加盟している。

 氷川神社の鳥居、サッカーJ2大宮アルディージャのチームカラー、また大宮区の色がナポリタンと同じオレンジ色であることにも着目した。

 「大宮ナポリタン」の条件は旧大宮市内に店舗があり、県産野菜を1種類以上使うこと。現在は喫茶店のほかにラーメン店、タイ料理店、ステーキ店など多ジャンルの店が、具材や味付けも異なるオリジナルナポリタンを提供している。

 マップは今回3回目の改定で53店舗の情報を写真入りで紹介している。大宮駅周辺の地図やQRコードも掲載した。

 加盟店の多くが新型コロナウイルスの影響で、大きな打撃を受けた。熱々の鉄板に麺を入れ、卵を落とす名古屋風ナポリタンを提供している居酒屋「串八丁」では、4~8月の売り上げが前年比50%減。「ナポリタンを提供したくても客が来ないもどかしさがあった」とオーナーの古川弘一さん(42)は話す。氷川参道沿いにある「神家食堂」では、ケチャップを野菜と一緒に数日間煮込み、クリーミーな味わいのナポリタンが看板メニュー。テークアウトでどうにか活路を見出していたが「予想以上にコロナの影響は大きかった」と神谷百合子さん(64)は振り返る。

 そんな加盟店を盛り上げようと、同会では今月1日に初めて街頭活動を実施。大宮駅周辺でマップ600部を配り、「大宮ナポリタン」をPRした。今後も会員を集めて、さまざまなPR活動を行う予定だという。

 望月会長は「ナポリタンが大宮の名物となるように、そしてコロナに打ち勝って大宮が元気になるよう会員一同で力を合わせていきたい」と話している。

 マップは大宮駅インフォメーションセンターか、加盟店で配布中。問い合わせは、望月会長(電話048・641・2196)へ。

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