埼玉新聞

 

虚偽の訴状送る詐欺未遂の疑い、男2人を逮捕 訴状の内容が不審…発送作業の女性が相談、発覚/秩父署

  • 秩父署=秩父市上宮地町

 秩父署は9日までに、詐欺未遂の疑いで、いずれも住所不詳、無職40歳男と、自称飲食店員23歳男を逮捕し、さいたま地検熊谷支部に送検した。

 逮捕、送検容疑は、氏名不詳の者と共謀の上、9月16日ごろ、石川県七尾市の男性(65)方に弁護士事務所職員を装って、「料金未納遅延損害金」「少額訴訟による裁判を求めます」などと記した虚偽の訴状を郵送、男性から金銭をだまし取ろうとした疑い。

 同署によると、秩父市の30代女性が9月15日、「詐欺に加担したかもしれない」と同署に相談。女性は内職のアルバイトとして、封筒に訴状を折り込み、印刷された宛先シールを貼る作業をしていたが、訴状の内容を見て不審に思ったという。女性が石川県の男性の住所を覚えており、送付していたことが分かった。男性は不審に思って放置し、被害はなかった。

 女性への聴取などから、40歳男らが封筒を送っていたことが浮上。同署が行方を追っていたところ、10月7日、茨城県土浦市の宿泊施設にいることが判明した。

 女性が貼った宛先シールには他にも和歌山県などの住所があったという。

 虚偽の訴状は女性の下に約6千枚残っており、同署は他にも関わった者がいるとみて調べている。

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