埼玉新聞

 

人気ラーメンはワンコイン500円!採算度外視の一杯 創業38年の町中華「昇龍」欠かせない存在に さらに厚切りチャーシューなど具大量でボリューム満点、昔から続く不動の人気メニューは

  • 鮮やかな彩りが特徴の五目そば(左)と焼きギョーザ

    鮮やかな彩りが特徴の五目そば(左)と焼きギョーザ

  • 親子でのれんを守り続ける初代の小島政隆さん(左)と2代目の猛さん=八潮市中央

    親子でのれんを守り続ける初代の小島政隆さん(左)と2代目の猛さん=八潮市中央

  • 鮮やかな彩りが特徴の五目そば(左)と焼きギョーザ
  • 親子でのれんを守り続ける初代の小島政隆さん(左)と2代目の猛さん=八潮市中央

 八潮市役所の程近くにあり、市職員や地域住民の胃袋を長年満たしてきた。創業者の小島政隆さん(72)は新潟県生まれ。就職のため上京し、都内の日本そば店などで働いた。親族が東京都足立区で中華店を営んでいたことから中華の道を志し、1986年に八潮市で開業した。現在は妻の文子さん(70)、2代目の猛さん(43)の家族3人で店を守り続ける。

 麺類からご飯、一品料理までメニューは50種類以上。中でも昔から不動の人気は五目そば。昇龍特有の細麺に塩味ベースのあっさりスープを合わせる。目を見張るのが、丼いっぱいに並んだ具材。厚切りチャーシュー2枚にゆで卵、かまぼこ、ナルト、キクラゲ、タケノコ、それにだて巻き。食べるのが惜しいくらいに彩り豊かで、ボリュームも満点。焼きギョーザとセットで注文する客が多い。

 「うちは何も特別なメニューもないし、本当に普通の中華料理屋だよ」と謙遜する小島さん。肩肘張らず食事できる店を目指してきた。モットーは「高級でなく一般家庭の延長の味」。八潮で創業して38年。今ではすっかり地域に欠かせない町中華に定着した。

 そんな地元へ感謝の意味もあり、ラーメンはワンコインの500円。「給料も上がらない時代。お客さんが少しでも喜んでくれれば」と採算度外視で、小島さんの思いをラーメン一杯に込めた。
 
 目標は体の動く限り中華鍋を振り続けること。「80歳までできるかどうか」と苦笑いするが「もっともっと八潮で愛される店になれば」と小島さんは夢を抱く。

【メモ】昇龍 八潮市中央1の21の30(電話048・996・9988=営業時間のみ対応)。営業時間は午前11時~午後2時、午後5時~同7時半。水曜定休日。駐車場2台。出前はなし。

【主な人気メニュー】もやしそば700円、マーボーラーメン750円、ご飯ものではオムライス800円、肉丼700円など。一品料理は春巻き400円のほか、2~3人前ある焼豚1300円、肉ダンゴ1300円、カニ玉1300円もある。
 

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