埼玉新聞

 

ねっとりと懐かしい味に注文集中 食糧難の時代に重宝…昔ながらのサツマイモ、秩父で出荷始まる

  • ちちぶ太白サツマイモの出荷作業を行う関係者たち=15日午後、秩父市大野原の市公設地方卸売市場

 昔ながらのサツマイモ「ちちぶ太白サツマイモ」の出荷が15日、秩父市大野原の市公設地方卸売市場で始まった。出荷は11月中旬まで続く。

 太白イモは戦前から生産され、特に戦時中や戦後の食糧難の時代に重宝された。皮が紅小豆色で、中は白。ねっとりとした舌触りが特徴で、12月ごろまで保存しておくと徐々に甘みが増してくる。

 ちちぶ太白サツマイモ生産組合によると、今年は市内の農家13人が約9500本を1ヘクタールに作付け。初回発送分は55箱(1箱5キロ)を出荷した。今年は天候不良で例年より収穫量は少ない見込みという。

 懐かしい味を求めて注文が集まり、既に228箱が予約済み。1箱は2500円(送料・代引き手数料別)。希望者は住所、氏名、電話番号を明記し、同組合にはがき(〒368―0005 秩父市大野原130)かファクス(0494・21・3021)で申し込む。商品が送れない場合は来年度に優先的に発送する。

ツイート シェア シェア