50年前から手つかず…寄居駅南口の整備、本格的にスタート バス乗降場を新設、タクシー待機場も拡大
2020/10/16/00:00
約50年にわたって町の懸案課題となっていた寄居町の寄居駅南口の整備が本格的にスタートした。「寄居駅南口周辺街路整備事業」で駅前広場には県内初となる環状交差点(ラウンドアバウト)を整備し、面積も現在より2・5倍広くして約3200平方メートルになる。同駅南口駅前広場で14日、起工式(施工業者主催)が行われた。
寄居駅を挟んだ北口は役場庁舎や町立図書館など公共施設の整備が進んだ。しかし南口は約50年前からさまざまな手法による整備案が示されてきたが、地元の合意が得られず手つかずのままになっていた。
南口整備は2018年度に内閣総理大臣の認定を受けた中心市街地活性化事業の中の寄居駅南口周辺街路整備事業。22年度までの5年間が事業期間で、18年度は用地取得に向けた物件調査、19年度は物件移転や代替地造成工事などを進めてきた。
駅前広場に整備する環状交差点は時計回りの一方通行のロータリー。中央にはシンボルとなるかがり火をイメージした時計塔を置く。路線バスの乗降場も新たに設置し、タクシー待機場も拡大する。
来年度は旧国道140号から駅前広場までの230メートルの中央通り線の整備に取り組む。現在の幅員5~6メートルが16メートルになり、電線も地中に埋めて景観と通行空間の安全性・快適性を確保していく。総事業費は約16億円で、国と町で2分の1ずつ支援する。
起工式で花輪利一郎町長は「感慨深いものがある。その一方で住み慣れた家や土地を手放さなければならなくなった人も大勢いる。その人たちから協力して良かったといわれるまちをつくっていきたい」とあいさつした。