県は23日、新型コロナウイルスに感染した外国籍の40代男が療養先の加須市内のホテルから無断外出し、立ち寄った東松山市内の大型量販店で暴行事件を起こし県警に逮捕されたと発表した。

　県保健医療部によると男は今月15日に県内医療機関を受診し、陽性と判明。無症状のため、20日から加須市の加須センターホテルで療養していた。22日午後3時ごろ、男の知人が複数で同ホテル正面口を訪れ、食事を差し入れようとしたが、療養者に直接手渡すことができないため、警備員らと押し問答となった。男はその隙を見て、通用口から抜け出したとみられるという。

　男は22日午後6時ごろ、東松山市内の大型量販店で店員に暴行し、東松山署に身柄を拘束された。同日午後9時半ごろ、同じホテルで療養していた男の家族からホテルの係員に連絡があり、県は男が暴行容疑で逮捕されていることを把握した。県は療養者に対しては午前7時と午後1時に療養者の健康観察を行っているが、連絡があるまで、男がいなくなったことを把握していなかった。男は無症状で、26日に退所できる予定だったという。

　県は男が抜け出した経緯や移動ルート、立ち寄った場所、接触した人の有無などを調査するとしている。