<新型コロナ>感染した男逮捕 療養先から無断外出、暴行事件起こした疑い 県、男の抜け出し把握せず
2020/10/24/00:00
県は23日、新型コロナウイルスに感染した外国籍の40代男が療養先の加須市のホテルから無断外出し、立ち寄った東松山市の大型量販店で暴行事件を起こして県警に逮捕されたと発表した。
県保健医療部などによると、男は15日に県内の医療機関を受診し、陽性と判明。無症状のため、20日から加須市のホテルで療養していた。22日午後3時ごろ、複数の男の知人がホテルを訪れ、アルコールなど禁止されている食事を差し入れようとしたが、療養者に直接手渡せないため、警備員らと押し問答となった。男はその隙に通用口から抜け出したとみられている。
県警によると、22日午後5時20分ごろ、店側からトラブルの通報があり、駆け付けた東松山署員が店員への暴行容疑で男を現行犯逮捕した。
男を同署に留置し取り調べたところ、新型コロナウイルスに感染しているなどと供述。関係機関に確認して男の感染が判明した。
県は同日午後9時半ごろ、同じホテルで療養していた男の家族からホテルの係員に連絡があり、男が逮捕されたことを知った。療養者には午前7時と午後1時に健康観察をしているが、男がいなくなったことを把握していなかった。男は無症状で26日に退所できる予定だったという。
県警は23日、男を寄居の県警本部第三留置施設に移した。平熱で症状はないという。
保健所の指示により、接触のあった署員10人を自宅待機にした。取り調べなどの際にはマスクやゴーグルを着けており、体調不良を訴えている人はいないという。
男は単独で留置されており、他の留置人との接触はないという。県警は東松山署内の消毒作業を行い、業務に支障はないとしている。
県は今後、再発防止に向けて、警備員の増強や当該国の大使館に協力を求めていくという。