埼玉新聞

 

神様にお願いするしか…山間の清流を注ぎ、寒さで凍らせる「天然氷」 暖冬影響で12日遅れの切り出し開始

  • 天然氷を積み込む阿左美冷蔵関係者=17日午前10時ごろ、埼玉県長瀞町内

    天然氷を積み込む阿左美冷蔵関係者=17日午前10時ごろ、埼玉県長瀞町内

  • 天然氷を積み込む阿左美冷蔵関係者=17日午前10時ごろ、埼玉県長瀞町内

 埼玉県長瀞町本野上の阿左美冷蔵(皆野町)の製氷池で17日、名物のかき氷に使う「天然氷」の切り出しが始まった。年末年始の暖冬の影響で、昨年より12日遅れの作業となった。ここ数日は氷点下5~7度の冷え込みが続き、氷の厚さは約12センチに成長。木漏れ日を浴びて、きらきらと輝きを放つ。

 山間の清流を製氷池に注ぎ、冬の寒さで凍らせる阿左美冷蔵の天然氷は、氷の結晶が一つ一つ大きく、硬い。かき氷にすると、ふわふわした口当たりと自然の甘さが感じられ、店舗は年間を通じてリピーターが絶えない。

 関係者たちは、天然氷をエンジンカッターなどで縦50センチ、横70センチの大きさに切り分け、氷ばさみや手かぎを使い、次々とトラックへ積み込んだ。作業は2月上旬まで続く予定。

 生産者の阿左美幸成さん(48)は「本来は15センチほどの厚さがほしいが、天気に関しては神様にお願いするしかない。今後も寒さが続く限りは、氷作りに挑戦していく」と話した。

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