勤務中に万引…県警、上尾署員を処分 余罪2件を書類送検 スーパーから大根盗み、追跡の警備員にけが
2024/01/20/07:44
勤務中にスーパーから大根2本など食料品を万引し、追跡してきた警備員にけがをさせたなどとして、県警は19日、上尾署刑事課の女性巡査部長(36)を停職3月の懲戒処分にしたと発表した。巡査部長は昨年12月に強盗致傷容疑で逮捕された後に釈放された。また県警は同日付で、ほか2軒のスーパーで食料品を盗んだ窃盗の疑いでさいたま地検に書類送検した。巡査部長は同日付で依願退職した。
県警監察官室などによると巡査部長は昨年12月11日午前10時10分ごろ、上尾市緑丘1丁目の「スーパーバリュー上尾緑丘店」で大根2本など食料品5点(販売価格計1785円相当)を窃取。女性警備員(79)に発見され、呼び止められた際に転倒させて全治1週間のけがを負わせた。
巡査部長の関係各所を捜索し、証拠品十数点を押収。これらの押収物の精査や本人の供述、店舗の防犯カメラ映像などから、同日の犯行前に市内の別のスーパー2カ所でそれぞれ5点と6点の食料品を万引した事実を特定した。
巡査部長は同署刑事課で詐欺事件などの捜査を担当する知能・暴力犯係に所属。同日は勤務時間帯で、捜査を終えて自転車で帰署する途中に3件連続で犯行に及んだ。巡査部長は「万引をやめることができなかった」と供述しているという。
県警の佐藤拓也首席監察官は「捜査や調査の結果を踏まえ、厳正に処分した。県民の信頼を大きく損ねる行為で被害者、被害関係者や県民の皆さまに深くおわびする。職員に対する職務倫理教養を徹底し、信頼回復に努めていく」とコメントした。