みんなで食べた…アパート浴室で豚解体、容疑でベトナム人逮捕 近隣住民接点なく「警官来たことも」/上里
許可なく食用に豚を解体したとして、県警捜査3課と国際捜査課、本庄署、児玉署の合同捜査班は1日、と畜場法違反の疑いで、上里町三町、ベトナム国籍で無職の男(29)=入管難民法違反(不法残留)罪で起訴=を再逮捕した。容疑を認め、「SNSを介して1万5千円で豚を購入した」「包丁やバーナーを使って解体し、(同居のベトナム人)みんなで食べた」などと供述。押収した携帯電話からは豚を解体している画像が見つかっており、ベトナム語で「豚を買ってほしい」という趣旨のやりとりが残されていたという。
と畜場法では、県知事から許可を受けた食肉処理場以外の場所で食用目的で豚や牛などの解体を禁じており、摘発は県内初。県警は埼玉や群馬など北関東を中心に発生している家畜や果物の大量盗難被害との関連を調べる。
逮捕容疑は7月ごろから8月ごろまでの間、自宅アパートの浴室内で豚1頭を解体した疑い。
■近隣住民「外国籍多く、交流ない」
豚の解体が行われていたとみられるのは、JR高崎線神保原駅の南西約3キロの県道から住宅街へと入った上里町の2階建てアパートの一室。男は2年前に入国し、在留期限を迎えた昨年7月ごろに失踪。今年8月ごろからアパートに移り住み、ベトナム人4、5人で暮らしていたという。
周辺は畑や住宅に囲まれており、住民と近隣との交流はなかったという。
近くに住む男性は、アパートの住人同士のけんかなどで警察官が来たところを見掛けたことはあるというが、「外国籍の人が多く住んでいて、近隣との交流もないので住民についてはよく分からない」と話す。
近隣男性は「アパートに出入りするベトナム人を何回か見掛けたことはあるが、話したことはなく、特に気になる言動もなかった」という。
アパート近くの路上で通学路の見守りをしていた男性は「よく見守り活動をしているが、住民とは接点がない。特に大きなトラブルなども聞いたことがない」と話していた。