埼玉新聞

 

<新型コロナ>高齢者などPCR検査を全額補助、三芳町が発表 検査を促進、感染拡大を防止へ

  • 三芳町役場=三芳町藤久保

 三芳町は、家庭や職場、サークル活動など身近な生活の場で、新型コロナウイルス感染者1人が確認された場合、濃厚接触者でないなど県のPCR検査の対象外で、65歳以上の高齢者と65歳以下の基礎疾患がある無症状の住民を対象に1回1万円のPCR検査費を全額補助する事業を実施する。

 PCR検査を巡り、高齢者と65歳以下で基礎疾患のある人を対象に1万円を上限に自治体の補助額の半分を負担する国の制度を利用するため、町は実質5千円を補助する。県の検査対象にならなかった無症状者などの検査を促進し、住民個々への感染拡大を防止するのが狙い。

 同町は今年度の対象者を500人と想定し、PCR検査業務委託費500万円を20年度一般会計補正予算案に計上。同議案は10月29日開会の臨時議会に上程され、全会一致で可決した。

 町は10月1日、同町の診療所「ふじみの救急クリニック」と、介護や障害者施設、小、中学校、幼稚園などで、県のPCR検査の対象外となった利用者や職員らに対して1万円のPCR検査を全額補助する「PCR検査事業に関する契約」を締結。無症状の利用者などの検査体制を構築した。

 11月から導入する事業も検査は同診療所が実施する。町は「対象者を施設や学校から個々の住民に拡大し、住民の不安と経済的負担の軽減を図る」としている。

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