サッカーの第99回全国高校選手権埼玉大会（埼玉新聞社など後援）は6日に準決勝を行い、昌平―正智深谷、武蔵越生―西武台が対戦する（無観客のため、会場と試合時間は非公開）。15日に行われる決勝の切符を懸けて、白熱する両カードの見どころを探った。

■武蔵越生、エンジン全開FW陣　西武台、背後突き堅守攻略を

　接戦を勝ち上がって2年連続の決勝進出を目指す西武台と、3試合連続の無失点勝利で15年ぶりの4強入りを果たした武蔵越生の顔合わせ。

　武蔵越生は序盤からエンジン全開で相手にプレッシャーをかける。準々決勝でフル出場した寺川を筆頭に、米山、石本らFW陣は多士済々。切り札で3試合連続計4得点の五十嵐、渡辺をピッチに送り出すタイミングも重要だ。

　主将の木村を中心とした3バックは1対1に強く、守備の要であるボランチ永倉はチームの潤滑油。数的優位をつくる守備が機能すれば、初の決勝も視界に入る。

　対する西武台も高い位置でボールを奪い、ショートカウンターや幅を使った攻撃につなげる。決定力のあるFW岡崎が前線で起点となり、FW南雲、新井らがしつこく相手守備ラインの背後を突きたい。

　堅守の相手を攻略するためには、村田、吉野の両ボランチを経由する連係の精度とアイデアが問われる。互いに特長を打ち消し合う展開となっても、我慢強く戦い抜く下地は整っている。