埼玉新聞

 

ファミマ衝撃…店経営の夫、店員の妻ら逮捕 外国人と連絡を取り合い、店内で138万円超の買い物…他人のクレカ情報で フィッシングメールで情報を得た可能性、たばこ4900箱を購入 見張りいた中、夫婦と外国人の関係なぜ発覚

  • 県警が押収した大量のスマートフォンなど=25日、浦和署

    県警が押収した大量のスマートフォンなど=25日、浦和署

  • 県警が押収した大量のスマートフォンなど=25日、浦和署

 不正なスマートフォンの電子決済サービスで加熱式たばこを購入したなどとして、埼玉県警国際捜査課と浦和署の合同捜査班は25日までに、電子計算機使用詐欺と組織犯罪処罰法違反の疑いで、さいたま市南区白幡4丁目、中国籍の無職の容疑者(39)=電子計算機使用詐欺罪などで起訴=を再逮捕、川口市芝新町、中国籍の職業不詳の容疑者(30)と東京都北区西が丘2丁目、コンビニエンスストア経営の夫(60)、妻で同店店員の女(59)の4人を逮捕した。

 逮捕、再逮捕容疑は共謀の上、夫が経営する東京都北区の「ファミリーマート浮間一丁目店」で他人のクレジットカード情報が登録されたスマホを使用し、39歳容疑者が昨年7月7日午後7時49分~8時12分、83回にわたり電子決済で加熱式たばこスティック計2387箱(販売価格138万4460円)を購入、前日の午後7時54分~8時21分には共謀して91回にわたり、電子決済で加熱式たばこ計2510箱(同145万5800円)を購入した疑い。

 国際捜査課によると、2022年9月にクレジットカード会社からの情報提供で捜査を始め、39歳容疑者が同店で連日、電子決済サービスで加熱式たばこを購入している事実を確認。押収した約240台のスマホや防犯カメラ映像の精査などから、30歳容疑者や夫婦の関与も特定した。

 39歳容疑者が買い子役、30歳容疑者が運転手兼見張り役で、39歳容疑者と店側が交流サイト(SNS)で連絡を取り合っていたことから、県警は夫婦が加担した店ぐるみの犯行とみている。両日ともに電子決済する際に悪用されたのは、熊本県居住の50代女性のクレジットカード情報。フィッシングメールで名前などの個人情報を抜き取られた可能性が高い。

 たばこの不正購入は22年7月から始まったとみられ、昨年9月下旬には、たばこの売上のみで1100万円を超える日があったという。押収した約240台のスマホには複数のクレカ情報の登録が確認されており、4人は同様の犯行を繰り返していたとみられる。県警は情報の入手先やたばこの処分先、指示役ら共犯者の特定など、事件や組織の全容解明を進める。
 

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